デュシェス・ド・マジェンタ アベイ・ド・モルジョ — ギド・アシェットに選出
40年以上にわたりフランスのワイン批評の揺るぎない指標であり続けてきた『ギド・アシェット・デ・ヴァン』が、その最新年鑑において私たちのシャサーニュ・モンラッシェ プルミエ・クリュ アベイ・ド・モルジョを選出しました。独立した審査員によるブラインド・テイスティングの末に与えられるこの栄誉は、当ドメーヌにとって大きな意味を持つ評価です。
ギド・アシェットの威信は、その選考過程の厳格さに支えられています。毎年、何千ものワインがプロのテイスターからなるパネルに提出され、生産者名も価格も伏せられた状態でブラインド評価されます。真に卓越していると判断されたワインだけが、最終的な選定に名を連ねます。このガイドに掲載されることは、フランス全土の酒販店、レストラン、目利きの愛好家から認められる品質の証にほかなりません。
デュシェス・ド・マジェンタのキュヴェは、初代デュック・ド・マジェンタにしてフランス共和国大統領となったマクマオン元帥夫人の名を冠しています。19世紀、彼女はドメーヌの畑を整え、パリの名店にその名を広める礎を築いた人物です。今日もなお、このキュヴェは一族の遺産と気高い探求心を体現しつづけています。
選出されたワインは、緑がかった反射を宿す淡いゴールドの色調、白い花、フレッシュなアーモンド、火打石のニュアンスが折り重なる複雑な香り、そして熟した酸味に支えられた豊かで構築的な味わいが特徴です。その酸味が長い余韻と気品をもたらします。これはまさにガストロノミーのためのワインであり、高貴な魚料理、甲殻類、そしてブルゴーニュの熟成チーズの理想的な伴侶です。
ギド・アシェットによる今回の選出は、すでに得ている国際的な評価にさらなる重みを加え、ドメーヌ・デュ・デュック・ド・マジェンタ ( Domaine du Duc de Magenta ) が卓越したテロワールにふさわしいワインを生み出していることを改めて証明しています。一族にとって、そしてこの卓越の伝統を日々受け継ぐチーム全員にとって、大きな誇りです。
シャサーニュ・モンラッシェ ( Chassagne-Montrachet ) の「 モルジョ ( Morgeot ) 」と呼ばれるクリマ ( climat ) は、この村のプルミエ・クリュ ( Premier Cru ) のなかでも最も広く、最も歴史ある区画のひとつです。中世において、この地はシトー会 ( Cistercien ) の修道士たちが開墾し、礼拝堂 ( Chapelle ) を建て、何世紀にもわたり白ワイン造りのノウハウを磨いてきた場所です。アビイ・ド・モルジョ ( Abbaye de Morgeot ) という名は、この修道院そのものの遺産を今日まで伝えており、Guide Hachette des Vins がこのキュヴェ ( cuvée ) を選んだ背景には、単なる官能評価だけでなく、こうした場所の力への敬意もあるといってよいでしょう。
この Guide Hachette に掲載される過程では、毎年およそ 35,000 本ものサンプルが集められ、全国の地域委員会 ( comités régionaux ) でブラインド・テイスティングにかけられます。そのうち最終的に選ばれるのはおよそ 10,000 本前後、星 ( étoile ) を獲得するのはさらにわずかです。 1985 年の創刊以来、このガイドはフランスのワイン愛好家、ソムリエ、レストラン関係者にとって、客観的で信頼できる指標として定着してきました。デュシェス・ド・マジェンタ ( Duchesse de Magenta ) のキュヴェがこの厳しい選考を通過したという事実そのものが、畑と醸造の両面での一貫した努力を証明しています。
歴史的背景をもう少し詳しく辿れば、マクマオン ( Mac Mahon ) 元帥は 1859 年の Magenta の戦いにおける勝利によって「 Duc de Magenta 」の称号を得、その後 1873 年から 1879 年までフランス共和国大統領 ( Président de la République ) を務めました。元帥夫人であるエリザベート ( Élisabeth ) はシュリー ( Sully ) 家の出であり、彼女が持ち込んだ一族の所領が、今日のドメーヌの土台となっています。 19 世紀後半、家族はシャサーニュとピュリニー・モンラッシェ ( Puligny-Montrachet ) の区画を整備し、シャトー・ド・シュリー ( Château de Sully ) を拠点にパリの高級ホテルやレストランへと自らのワインを送り出しました。デュシェス・ド・マジェンタのキュヴェは、そうした一族の物語をそのまま瓶のなかに閉じ込めた、記憶のワインでもあります。
テクニカルな観点から見ると、このキュヴェは樹齢 ( âge des vignes ) の高いシャルドネ ( Chardonnay ) を手摘みで収穫し、全房のまま優しく圧搾した後、 228 リットルのブルゴーニュ樽 ( pièce bourguignonne ) にてアルコール発酵を経ます。新樽の比率は毎年ヴィンテージに応じて 25 〜 35 % 程度に抑えられ、木のニュアンスが果実味やミネラル感を覆い隠さないように配慮されています。その後、約 12 か月のシュール・リー ( sur lie ) 熟成、さらにタンクでの数か月の安定期間を経て瓶詰めされます。こうした伝統的かつ控えめなエルヴァージュ ( élevage ) こそが、 Guide Hachette の審査員たちが評価した「純粋さ」と「テロワールの透明さ」を支えているのです。
掲載されたヴィンテージのテイスティング評では、審査員たちはとりわけ若々しい段階での「張り」と、 5 〜 10 年の熟成を経てから開花するであろう芳香のポテンシャルに言及しています。抜栓直後にはフレッシュな柑橘類や白桃、ほのかなヴァニラのニュアンスが立ち上り、時間とともにバターを塗ったブリオッシュ ( brioche ) 、ハシバミの実、ミツロウのような複雑な香りへと変化していきます。サービス温度は 12 〜 14 ℃ が理想的で、抜栓の 30 分前からカラフ ( carafe ) に移しておくと、より豊かな表情を見せてくれます。
料理との相性という観点では、オマール海老 ( homard ) のバターソース、ブレス産の若鶏 ( volaille de Bresse ) のクリーム煮、あるいはコンテ ( Comté ) やエポワス ( Époisses ) といったブルゴーニュ近隣のチーズが理想の伴侶となります。和食との相性も見逃せず、白身魚の昆布締め、ウニ、あるいは蒸し鮑など、繊細で旨味に富んだ料理とも素晴らしい調和を見せます。 Guide Hachette に選出されたことは、こうした多様なガストロノミックな可能性を世界に向けて改めて示す機会となりました。
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